一見すると、全く関係ないみたいでしょ?
開発標準というと、例えば、DOAだの、OOAだの、モデル駆動型開発だの、ソフトウェア設計や開発の方法(開発技法)を思い浮かべる人、さらにはウォーターフォール、インクリメンタル、といったプロジェクトを進めるときの方法(管理技法)も含めて考える人もいると思う。
自分の場合は、広義の開発標準、つまり設計・開発技法と管理技法をあわせたものを思い浮かべる。
設計・開発技法単独、または管理技法単独では、プロジェクトを進めることは出来ないからね。
この二つをあわせて考えないと、プロジェクトに適用すべき開発標準は定義できない。
さて、見積計画。
見積計画とは、プロジェクトの開始から終了までの間、いつ、何を題材に、どういう項目を対象に、どういう方法で、誰が見積もるか、という見積作業の計画のこと。
ここで言う見積って、コスト見積に限定しているのではなく、ソフトウェア規模見積、作業工数見積、といったものも含めている。
つまり、見積とはプロジェクト規模を定量的に評価する作業であり、見積計画とは、その評価を行う作業の計画のこと。
見積を行うには、Inputとなる題材、手法を決める必要がある。
Inputとなる題材は、もちろんプロジェクト活動で生成される成果物。
過去の実績から類似事例を元に見積を行うことはあるが、それはあくまでも初期段階のみ。
プロジェクトが動き始めたら、成果物を元に見積をしなくては、実態を定量評価することにはならない。
ここで、開発標準と見積計画がつながる。
つまり、単に設計作業を進めるだけの開発標準ではなく、
あるタイミングで見積を行う題材を成果物に見出す、
または見積もり可能な成果物を作成する、
といった作業を開発標準として埋め込む、定義する必要がある。
見積するための成果物作成作業が無駄に思える?
確かにそうかもしれないが、見積できるレベルの成果物を作成する、と考えたほうが良い。
プロジェクトはコスト、納期ともに制約がある。
その制約の中で運営するためには、常に正しく作業量を図る必要がある。
見積計画とは、プロジェクトを定量評価するために必要な作業を定義するものであり、
開発標準には、こういった管理要件を反映し、作業を定義しなくてはならない。
さて、あなたのプロジェクトの開発標準・作業標準には、
管理要件は反映されてますか?
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