2011/08/14

【合気道 稽古日記】2011/08/14 畳が上がってくる?

ところで、後ろ足の使い方で、S先生はよく、こういう表現を。

”畳が斜めにあがってくるかのように、畳の力を生かしなさい”

畳が斜め・・・・・・・って、つまり、こんな感じでしょうか?




一番左は、通常の立ち方。
仮に、畳が斜めになったとしたら・・が真ん中。
この2つの状態を重ねると、斜めになっている分、少し前に出てくる。(右図)


でも、実際には畳が斜めに上がってくるわけではなく、これはあくまでも”そういう感覚で”とのこと。
どういう意味だろう・・・?と思い、今日の稽古で、ちょっと試してみた。

後ろ足をまっすぐ伸ばし、後ろ足で畳を押す感じ。
そうすると、足で押した分、畳から跳ね返る力がある。

って、ここで気づいたのが、当たり前の作用・反作用の法則。




後ろ足で畳を押す、その結果の反作用が体に伝わる。
理屈では”反作用”なのだろうが、自分の感覚では”後ろ足が突っ張る感じ”。
前足がブレーキになって、前に飛び出すのを止めているような感じもする。

前足を少し上げたり、重心を前に少し倒すと、この畳を突っ張る力が、前に出る力に変わるような、そんな感覚がある。


畳が上がってくる・・・とは、こう言うことなのでしょうか?

次回の稽古で聞いてみましょう。

【合気道 稽古日記】2011/08/14 今日は基礎・基本の確認から

今日は朝からの稽古に、息子と参加。
円明会の稽古は、前半・後半の2部構成。
 前半は、基本・基礎を確認し、後半は確認した基本を技に行かす稽古をしています。

そして、今日の基本テーマは、立ち位置・足捌き。
先生曰く、

”合気道がうまくなりたいなら、足捌きがきっちりできるようになること”

これは、毎回のように言われます。
技を学ぶとき、ついつい、手の動きにばかり目が行ってしまいます。ところが、いざ技をかけようとして上半身だけで捌こうとすると、全く技が効かない、技が効かないどころか、技の形がおかしい、といろんな問題を引き起こします。

今日は、足捌きの前に、まずは立ち位置の確認から。
先週描いた絵をご覧になっていた様子で、”あの絵はおかしいですよ”

あれれ?何が・・・

よくよく先生のお手本を見ると、確かに間違ってました。


先週の説明で描いたのが①。これは、”みゃんさん、間違ってますよ”とのご指摘。
 今日、あらためて基本から説明を。

・合気道は、常に△(三角)の立ち位置。<表三角(②-1)、裏三角(②-2)>
・前足に対し、後ろ足が直角になる、というのが基本”
・ただ、②-1、②-2の形で前足をまっすぐに向けると、へその向く方向が斜め前になり、正面を向かない(↑の方向)になってしまう。

そこで、前足、後ろ足をそれぞれ開く (③のイメージ)

③は、②-1の表三角を、少し左に確度をずらしたもの。
この姿勢をとることで、へそを正面に向けることができるようになる。

たった、これだけの違いが、実はその後の動きに大きく影響してくる。
”足捌きが上達の要になる”
ということは、 姿勢、方向がずれていると、力のベクトルがまっすぐ相手に向かない、力が生かされない、結果として技が効かない・間違った形を覚えてしまう、ということをご指摘されたのだろう、と理解しました。

基礎、基本は、決して初心者向け、という意味ではなく、”最も重要な事”なのでしょう。

慣れてくると、つい忘れがちな基礎・基本。
ちゃんと、振り返り、正しくできていることを確認することが出来た、有意義な稽古でした。


2011/08/11

【合気道 稽古日記】2011/08/07 たった5cmの違い Part2

【合気道 八千代円明会 稽古日記】

今週の稽古でも、たった5cmの差の大きさを痛感。
前回の記事では文章で説明しましたが、絵にするとこんなイメージ。

①のケースは、相手のつま先より自分側に最初の一歩をおく。
②のケースは、相手のつま先より、もう少し相手側に入り身する。
この最初の一歩の踏み出しの違いが、二歩目の距離の差となる。
①の場合の二歩目は、まだ相手の横、②はさらに奥まで踏み込める。

自分と相手の体の幅があるため、奥まで踏み込んだ②の場合は、横に足をおいた①の場合よりも
相手との距離が近くなる、というところが先週ご指導頂いた事。

今週ご指導いただいたのは、さらに、この拡張版。

奥に踏み込むメリットは、相手との距離を縮めるだけでなかった。
奥に踏み込むと、自分の体・正中線が相手の方を向いているため、投げる方向が自然と相手の斜め後ろ、上図のaのポイントに向く。
このポイントこそが、相手を崩すポイントになり、力で投げるのではなく、相手が勝手に崩れていき、体制を維持できなくなり受身を取り始める。結果として投げているように見えるが、投げているのではなく、崩している・崩れていくって感じになる。

これが、相手に対して平行に向いている場合、自分の正中線が受けの方向ではなく、真後ろに向くため、投げの方向も相手の真後ろにむく。そのため、力で相手を押し飛ばすかのような投げになる。入り身投げがラリアットに見えるパターンがこのケース。
 
一歩目の踏み込みのたった5cmの差が、技を通してこれほどの差に繋がるものなのか・・・・

八千代円明会では、この”ちょっとした違い、でも大きな違い”のポイントを、”山椒の実”と称して
毎回の稽古で実践してます。

”合気道の山椒の実” 興味がある方は、こちらをどうぞ。



2011/08/02

【合気道 稽古日記】2011/07/31 たった5cmの違い

今日の稽古(前半)で、諸手取り(片手首両手取り)での呼吸投げの稽古をしたときのこと。

諸手取りで入り身し、呼吸投げを行う、という基本的な技なのだが、これが先生に投げられる時と他の人に投げられる時との感触が全く違う。
S先生に投げられる時は、かなり圧迫感を感じ、投げられるというよりも、真下に崩れていく・叩きつけられる感じ。
他の人に投げられる時は、圧迫感は無く、二の腕で押されるような、ラリアット的な感じ。

さて、その違いは何か??? 体の動き?腕?腰?・・・
あらゆるところが違いすぎて、何が違うって、全部違う?としか言い様がない。

そこで、S先生の解説。

”みゃんさん、入身の際の足はどこにおいてますか?”

相手の前足のつま先を基準に、自分の足がそれより自分側にあるか、相手側にあるか?
自分の場合は、わずかに自分側、相手のつま先を超えて相手側に踏み込んでいない。
先生は、相手側に僅かに踏み込んでいる。
相手のつま先を基準に、5cm手前か、5cm先か?

”えっ? そこだけですか?”

先生曰く、相手側に僅かに踏み込むことで、相手との距離が近づき、その結果、胴体は密接するぐらい近づく。
その上で、投げの際に、さらに踏み込む先は、相手の体の横ではなく、僅かに相手の背中よりに踏み込む。背中側に踏み込む事で、さらに相手の体を自分の体で圧迫するような感じ。

”この僅か5cmの差が、技の上では大きな違いなんですよ”

答えは、僅か5cmの踏み込み位置の違い。これが技全体の大きな違いに影響している。

さらに技の解説が続く。

”腕はどう動いてますか?”

ええ、私の場合は、腕というか肩を相手に当て、前足を踏み込む感じで押すような感じですが・・・

”腕は上下運動ですよ。前に動いて見えるのは腰が回転しているからなんです。”



先生の腕は、踏み込んだ時点で、自分の体を押すような動きはしない、上に上げただけで、触れるか触れないか、という状態。
そして背中に足を踏み込むと同時に、腰を捻り、腕を真下に下ろす。
腕は前に押すのではなく、上から落ちてくる感じ、腰のひねりがあるので前方にも力が働くが、受けた感じは斜め下に叩き落されるーっ!!

 当然、受けの方向は真後ろ、というよりも真下に崩れる感じだが、背中に先生の足が踏み込んでいるので、引っかかる感じで後ろに飛ばされる。

これが圧迫感と、崩されて投げられる感じの秘密のようだ。

たった5cm。

基本技を改めて学んだ稽古でした。