2012/05/28

【合気道稽古日記】2012/05/27 生活の中での稽古『手首を鍛える』

通勤時の手提げかばん、コンビニやスーパーのビニール袋。
手に荷物を持って歩くとき、荷物がブラブラゆれて歩きにくく、手も痛くなる、という経験は?

今日の稽古帰り、合気道の着替えを入れた鞄を手に提げて歩いていると、先生が

”鞄の持ち方を変えてみましょう”

普通に荷物をもつと、歩く振動で荷物が揺れる為歩きにくく、荷物の振動が腕に伝わり、より重さを感じるようになる。
手首を自然に下ろすのではなく、小指側を少し上げ、親指側の面が下げた腕と真っ直ぐになるように手首に力を入れる。
そうすると、普通に持つのと違い、歩いても荷物の揺れが少なくなる。
この持ち方をすると、親指と人差し指の間、ツボでいう合谷の当たりに力が入り、すこし固くなる。

”この持ち方の手の感触が、四方投げ等の投げ技で相手をつかむ時と同じなんですよ”

意外なところに稽古のポイントが。

本当に日々の生活の中に合気道があるもんですね。


2012/05/22

【合気道稽古日記】2012/05/21 生活の中での稽古『観る』

”合気道の稽古は、道場だけでするものではないのですよ。”
”普段の生活の中でも稽古ができるのです”

・・・なんて言われたりする。

で、私がやっている普段の生活の中での稽古 その1が、『観る』 稽古。

時々、先生から、『相手を”見る”のではなく、”観る”(みる)のです』 といわれることがある。
”相手の目、手、上半身とか、一部を見るのではなく、相手の全体を『観』(み)なさい”

この『観る』というのが、視野を広く、一点を集中して見るのではなく、目を開き、視界に入るもの全て、より多く・より広い範囲を同時にみる、という感じだと思う。

普段の生活で、この『観る』の効果を発揮できる場所が、実は朝のラッシュ時の駅での乗り換えだたったりする。

複数の路線の乗り換え駅なんて、いろんな方向から人が歩いてくる。
 ボーっとしていると、中々思うようには前に進めないし、かといって強引に前に進もうとすると、人とぶつかりそうになったり。
行きたい方向だけを集中して『見』ていると、周りの動きに気がつかず、横から来る人、前から突っ込んでくる人にぶつかりそうになり、立ち止まったりと、中々思うように進まない。


ところが、『観る』を使って、視野に入る全ての人の動きを捉えながら前に進むと、驚くほどスムーズに前に進むことができる。

横から人が近づいてくる姿を目の端で捉え、その人のスピードを感じながら、少し歩みを遅くしてやり過ごすか、または急いで通り過ぎるかを考え、調整しながら動く。
周りの動きを早く察知することができることから、その動線も予測できる。逆に、人ごみの中で自分が進む方向の動線が見えてきたりする。

なので、この乗り換え駅での移動は、私にとっての『観る』絶好の稽古場所だったりします。

是非、お試しを。
 

2012/05/21

【合気道稽古日記】2012/05/20 米糠三合

3月に更新したっきり・・まるまる1ヶ月あいてしまいました~ (ToT) 
・・・・って、誰に言い訳してるんだか。

さて、今日の稽古。
入身投げ、四方投げ、天地投げ、隅落とし、と基本技をひとしきりやった後の事。

”今日は暑いですからね~ 暑くない稽古を・・・” とS先生。

普段ならここで、固め技の稽古をするケースですが、今回は、面白い実験的な稽古。

”立って、相手が腕を前に出し、動かないように力を入れる。その手を動かす。”
 
これ、簡単そうだけど、難しい。
力を入れて相手の手を動かそうとすると、相手は力の方向と逆の方向に力を入れ、バランスをとるようにして動かないようにする。
つまり、こちらが力をかけると、相手は、その力の方向=ベクトルを感じ、その方向と逆の方向に力をかけることで動かなくなるのである。、

じゃあ、動かすために、どうしたらいいか?

先生曰く、

 『”ほわーっと” 柔らかく相手の手を包み込み、軽い力で動かすのです』

そうすると、相手から見ると力の方向=ベクトルが感じられず、力の方向と逆に力を入れバランスをとることができない、結果、相手は”動かさない”という力が入れられなくなる。

そういえば、最初に合気道の基本を習ったとき、先生から、

”合気道は、米糠三合を持つぐらいの力しか使わない武道なんです”

と、伺ったことがある。

当時の理解は、”力が無くてもできる武道”

多くのスポーツが技だけじゃなく体格や力が必要なのに対し、合気道は、腕力を必要としない、というものだった。確かにその通りで、お年寄りや女性の方、子供でも、各々の体格・体力に応じた稽古ができる武道であることに間違いは無い。

でも、先生が本当に伝えたかったのは、

  ”力が要らない” = ”力を入れるな”

だったのかな・・・? と思うようになってきた。


最近、ある程度技の形は覚えてきて、それなりの形にはなってきている?とは思うが、普段、一緒に稽古をしていない方とか、初心者の方と組むと、全く技が決まらない、という事が良くある。
相手を動かそうとすればするほど、技が決まらない、相手がスムーズに動かない。
ムキになればなるほど、より技が無様になる。

その原因は、やはり ”力で相手を動かそう” としていたからなのかもしれない。

初心に戻って、”無駄な力を使わない” という事にもう一度気をつけてみよう、と思った稽古でした。